紅い空と蒼い空
The72thPrayer 小説 8月6日最高ランク : 11 , 更新: 2017/08/08 8:02:39
二日も遅れてしまったぁぁあ!!
でも、あげます。すいません…
平和だった何時もの日常が、突然崩された。
何もわからない内に、俺は、俺達は、死んだ。
紅い空と蒼い空
広島。俺達の故郷だ!
近所の皆も仲が良いし、たまに意地の悪い叔母ちゃんとかが居るけれど、それもひっくるめて好きな故郷だ。
自然も多くて、休みの日にはダチと一緒に川へ遊びに行ったりする。
仲が良いダチと、近所、それに家族。
家族は皆が皆陽気で明るい。俺はそんな家族が大大大大大好きだった!!
8月6日、夏休み。
俺は朝早くダチを引き連れて、近くの森に来ていた。家族の皆は「夕方までには帰るのよ〜」と言っていた。それまでは、俺たちの自由。
俺達は森に入ると、木の棒を掴んて遊んだり、昆虫を捕まえたりして楽しく過ごしていた。
お腹が減ったので、俺達は俺の母ちゃんが作ってくれた特大おにぎりを口いっぱいにほおった。
…うまい!俺の母ちゃんはやっぱり天才だ!
そう思いながら、朝食をダチと済ませた。
朝食を済ませた後、ダチとカブトムシを観察して居ると、ダチの一人が不思議そうな顔をして、空を指した。空は相変わらず蒼く、美しかった。
しかし、ダチは言った。
「なあ…。あの、飛行機なんだ?」
「え?」
俺達は蒼く澄み渡った空をまた、見上げた。
そこには、見た事がない飛行機があった。
ダチは「何だろう。」と頭をひねっていた。
すると、飛行機の下部分から、黒い物体が地上に向かって落ちてきた。
途端、けたましいほどのサイレンが鳴り響いた。
俺には、すべてがゆっくりに見えた。
ダチが、何か言っている。手を、力強く引っ張れてて、走り出していた。俺は訳がわからなかった。
ダチが、また何か言っている。誰かは叫んでいた。必死に走った。
黒い物体が、地上に落ちた。
熱風。とてつもない、熱風。勢いが異常な、熱風。
ダチが、溶けた。目の前で。ダチが、吹っ飛んだ。木の枝に、ダチの身体が突き刺さっている。
俺は、何もわからないまま、溶けた。
溶けた…のだ。身体が。
そして、俺達の命は、尊い命は、無くなった。
ー
そんな、ハードな記憶を持っている俺。
前世の記憶がある俺。
前世の俺はまだ10歳だったけれども、今は大学生だ。生まれ持った前世の記憶は壮絶で、あの後に起こった惨劇を習った時には気絶したぐらいだ。
…だが、この記憶がある俺は今、平和の論文を書いている。平和になるにはどうしたらいいのか?核はどうして生まれてしまい、使われてしまったのか?そんな論文。
今、普通に寝れて起きれてボー…と生きれている事が平和なのだ。俺はそう思った。平和に気づくのに、人間は時間をかけ過ぎている。可哀相だ。だから、だから俺は平和に今を生きる。今こそが平和。
…もう、これ以上、無駄に命を失いたく無いから。
空が、蒼い。あの日は、紅かった。空の色だけでこれ程までに…。
美しい蒼色の空に、俺は見惚れた。
平和に浸りながら。
広島原爆で亡くなった全ての方々に、ご冥福をお祈り申し上げます。
企画参加ありがとうございます。
すごい…。表現がすごい上手だし、最後の平和作文書いている、という終わり方が色々考えさせられました。
(一番最後、原爆が原発になってますよ💦)
87031d7022ed4998a3585eb7600403e7
2017/08/07 20:20:41 違反報告 リンク
- ログイン
- 投稿ランキング
-
1.
↺ ざ ぁ つ だ ん ✂ . by.む め い ち ゃ ん .
2024/05/10 18:27:57 -
2.
なんか募集企画の参加あんどこももの奴あんど雑談(多い) by.愛華@りせとぺあ画ちゅ。
2024/05/10 23:40:14 -
3.
手書きメッセ募集〜! by.たぴにゃん@れいむちゃんと相方#みなくんとペア画
2024/05/11 2:09:31 -
4.
# 企 画 募 集 + 把 握 会 。 by.三色団子¿@菜彩ちゃんが相方
2024/05/11 2:11:11 -
5.
# 御初 by.트아
2024/05/10 18:08:05 - もっとみる
- ユーザランキング
-
1.
大森 @突発性難聴
507 Point -
2.
愛華@りせとぺあ画ちゅ。
475 Point -
3.
りみ。@桜餅とペア画中。&ゆゆと相方💕
315 Point - もっとみる