もじゅみね短編(乗り遅れたハロウィンな話)
VOCALOID もじゅみね 小説最高ランク : 120 , 更新:
もじゅみね好きがたくさんいますように。本日は、
ブルームーン(青さん)×ブラックスター(黒ちゃん)
でお送りします。
~*~*~
風がだんだん冷たくなってきた今日この頃、いくらモジュールだからとはいえ、へそを出しっぱなしなのはいかがなものか、と思う。しかも、そこに猫耳やら尻尾やらマントやらを付けているのは、さらにどうかと思う。
……かわいすぎる。
「青、トリックオアトリート」
「……何やってんだ」
「何って仮装。だからお菓子ちょうだい、青」
いや、それはそうなんだが。今まで、このクールな相棒が自ら進んでハロウィンに参加した事なんてあっただろうか。前に一度、蘇芳がやりたいと言い出し、魔女の格好をした時はあったが……。
でも、なぜ今このタイミングで。
「あー悪ぃな。今は持ち合わせがなくって」
黒の仮装も一度きりだったし、今年はないだろうとすっかり油断していた。仕方ない、あとでなんか奢ってやるか。
「なぁ、くr」
「それじゃ、イタズラをするわね」
悪い笑みを浮かべて、マントの中をまさぐり始める黒の前にばっと両手を突き出す。
「ま、待てよ黒!早まるなって__」
「ん?だって、今日はお菓子を持ってない人にイタズラをしてもいい日でしょ?」
キョトンと首を傾げる黒が一瞬手を止めたのを見て、俺はすかさず手を伸ばした。
「それはそうだけど__なっ!!」
しかし、向こうの方が一枚上手だった。
「甘いわね」
「んなっ!?」
既に準備していたらしき黒は、手を返すなりいとも簡単に俺の両手を封じた。しかもそのまま、後ろにあったベッドに押し倒してきた。突然の事に声も出せずにいる俺に跨って、その足に俺の手を任せると、彼女は自由になった手でマントから何かを取り出す__が、それが何かを確認する術が、俺にはなかった。
「なんで目隠しをするんだ、黒」
「見てからのお楽しみって事よ」
「おい、何をするつも__」
瞬間、顔に何かが触れた。それは、俺の顔をあちらこちらに移動しながら、まるで模様を描くようについたり離れたりする。ちなみに効果音は__
キュッキュ。
__だろう。俺は、嫌な予感を覚えつつ口を開いた。
「……なぁ、黒。手に持っているものはなんだ」
「これよ」
ぱっと明るくなった視界に飛び込んできたのは、黒のマーカーペン。俺の予想は的中してしまったようだ。
「気が済んだから、これくらいにしとくわ。それじゃあ青、お菓子待ってるわよ」
「それはトリックアンドトリートだろ!!」
すばやくベッドから降りた相棒にそう叫ぶ。そして、ふとある事に気付いた。
「そういえば、そのペンって……」
既にドアを開けて出ようとしていた彼女は一旦立ち止まってこう答えた。
「安心して、青。このペンは__
__油性よ」
パタン。
「……嘘だろ?」
終わり。
ここからは後日談、及び言い訳……にしようかとも思ったけど眠いから明日更新!
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